奮闘記(10)実務に必須の隠れ技
ピボットおじさんの奮闘記として、25年のノウハウのトピックスを紹介してきました。
今回が最終回です。ピボットテーブルを実務に使うのに必須なか隠れ技をご紹介します。
ピボットテーブルのコピーについて
ピボットテーブルのコピーは2つで、大きな違いがあります
①ピボットテーブルのCOPY ・・ ピボットテーブルそのものを使用。
②ピボットテーブルの一部COPY ・・ レポートに編集して使用

①ピボットテーブルのCOPY
ピボットテーブルのレポートは、計算されたデータキャシュから表示されています。
データキャシュを含むピボットテーブルのCOPYです。ピボットテーブルが追加されます。
ピボットテーブルのままです。
フィルターや、項目の移動などに使うなら、ワークシート全体のCOPYをお薦め。
項目名 ・・変更可能
値フィールド・・変更不可
②ピボットテーブルの一部COPY
ピボットテーブル全体でなく、表示されている領域のCOPYです。
レポートなどに編集して使えます。
項目名 ・・変更可能
値フィールド・・変更可能
ピボットテーブルのデータについて
ピボットテーブルのデータについて
①データキャシュ
②ピポットテーブルの データ更新
③ピボットテーブルは「データ」そのもの・・セキュリティ
①データキャシュ
ピボット テーブル レポートのデータ キャッシュは、内部のメモリ、レポートのデータを格納する
Microsoft Office Excel で使用されるコンピューター上の領域です。
Excel ではパフォーマンスを向上させるしをブックのサイズを小さくするために、
同じセル範囲またはデータ接続に基づく 2 つ以上のピボット テーブル レポートの
ピボット テーブル データのキャッシュを自動的に共有しています。

ピボットテーブルは、集計元のデ-タソースより「データキャシュ」が生成され、
データキャシュを参照したピボットテーブルが作成される2段階です。
同じデータソースで、データキャシュを共有することで、
ファイル容量圧縮、計算時間の短縮につながります。
スライサー、集計フィールドの数式、グループ化も共有されます。
また、データキャシュを区別することも可能です。
グループ化の共有を避けるため別にする方もいます。
ヘルプでの説明です。
ピボットテーブル レポート間のデータ キャッシュの共有解除
既定では、ピボット テーブル レポートの同じデータ ソースに基づく-ワークシート
またはデータ接続のセル範囲、データ キャッシュの共有は、
いくつかの方法を使用してこのデータ キャッシュの共有を解除することができます。
Excel2007からデータキャシュを区分する方法が複雑になっています。
グループ化よりも項目を追加することをお薦めします。
②ピボットテーブルのデータ更新
データ更新は、データキャシュ単位で行います。これにつながる全てのピボットテーブルが更新されます。
同じデータソースでも、データキャシュが異なると更新されません。
「すべて更新」で、一度に全部更新されます。
データキャシュは、項目名など古いアイテムが残っています。
これがあるとフィルターが使いにくくなるので
「オプション/データ/データソースから削除されたアイテム」
1フィールドに保持されるアイテムの数 自動→なし に変更、「更新」すればクリアされます。

セキュリティについて
ピボットテーブルは「データ」そのものです。
ピボットテーブルの取り扱いは、慎重にしてください。
ピボットテーブルのデータ設定
ピボットテーブルのオプション /データ/ピボットテーブルのデータの設定を
確認してください。
ファイルに元のデータを保存する・・ データキャシュが残ります
詳細を表示可能にする ・・ ドリルスルー(明細出力)可能
ファイルを開くときに更新する ・・ データを残さない場合の対応

①データーの使用権限を明確にする
全社データの管理者、部門データの管理者、担当者で、
元データーのアクセス権限、Excelシートの使用権限を決める
データベースがある会社・・閲覧権限
データベースが無い会社・・Excelシートの使用権限
の2区分で対応します。
Excelシートにパスワード・・部門長以上に設定するなど
セキュリティ確保も
②ピボットテーブルをメールで送付しない・・×そのまま
ピボットテーブルを「ドリルスルー」すると、明細データーが表示されてしまいます。
明細データを表示しないようにしても、項目の組み換えで、全件表示可能になります。
ピボットテーブルを送らずに、「値」レポートに加工して送る
パスワードをつけることも必要